2.抽象的思考:価値観
2-1.人生観
自分に本質的な問いを投げかける
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2-1-10.生死を超える
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これまで生と死を考えてきました。そして、生死観を醸成しようとしてきました。
結局そこがすべての価値観の根源であるためです。
結果は、生死はともに天に与えられるものであるため、一切考慮に入れず、やりたいことやるべきことをやる、という生死観を提示いたしました。
死ぬまで必死に生きるだけ、これが本当の意味で生死を超えることです。
なお、偽物の生死を超えるパターンもあります。
それは、いつ死ぬかわからないからやりたいことをやろう、今を楽しもう、という考え方です。
結局のところ自分の欲求を充足することしか考えておらず、死が来る前に自分の欲求を充足できるだけしておこうという考え方です。
一見死を超越しているようで実は全くの真逆で、最も死を恐れ、恐れるあまり利己的・短絡的・短視眼的になっている典型的なパターンです。
これまでの説明と同様に、目先は楽しいことがたくさんになるが、運よくすぐに死なない場合、つらくなるし、楽しいが喜びはないため幸せではなく、後で苦しむこととなると思われます。
つまり、普通の人=長生きを前提とし、将来の計画をある程度して今多少の苦しみや我慢をしている、と比べて、単に苦しみを先送りしているだけ、ということです。
この偽の生死を超えるパターン陥らないよう注意する必要があります。 -
基盤とした名著:北方謙三『水滸伝』
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北宋末期。腐敗混濁した世の中を変えるため、革命に存在の全てを懸けた108人の好漢たちの物語。
原点は三国志演義と並び中国四大奇書にあげられる古典であるが、それを現代の大作家が再構築した名著。
生きるとは死ぬまでいきること、命など一つ、といった生死を超えた漢たちの生きざまが描かれている。
物事を成す人間の死生観を学ぶことができる。