2.抽象的思考:価値観
2-2.仕事観
仕事について本質的な問いを投げかける
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2-2-1.なぜ仕事をするのか
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生死観で、自分とは何か、何のために生きるのか、を言語化して定義した後は、それを仕事に落とし込みます。
これまでの生き方の軸やどのような人生を送りたいかやどういう自分で在りたいかという価値観を踏まえて、そういう生き方や人生の送り方や自分であるために仕事を通じて価値を提供するあるいは影響を与えるために仕事をする必要があると位置づけそれを思い定める。
仕事は命の意義を実現するための手段という位置づけである。この位置づけをし、思い定めることができれば、その瞬間から、仕事は金を稼ぐ手段を超えていき、仕事への考え方、モチベーション、パフォーマンスへの執念等すべてが変わる。
なんのために仕事をするのか、という問いに対する答えということです。
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基盤とした名著:アーリー・ホックシールド『管理される心』
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他者への気配りと配慮を旨とする労働を「感情労働」と呼ぶ。
かつては「肉体」労働が一般的だったが、サービス産業の拡大によっていまや「感情」労働が一般的になっている。
肉体労働や頭脳労働において、仕事が標準化され単純化されることによって意思決定が企業の上層部に集中独占化されることが指摘されてきたが、同じことが感情労働にも起こっている。
企業の上位層によって感情規則や感情管理のマニュアルが作成され指令されるから、労働者個人が感情労働を自分自身で制御できなくなっている。
そして、感情を管理され自分でコントロールしようとするほど、「自然な感情」に価値が産まれる。
感情労働の時代だからこそ「いったい自分は本当は何を感じているのか?」という感情探しが恒常化する。
どこに道を進めれば自然な感情に出会えるのかを思考する必要がある。現在の業務と自然感情が一致することを指向していくことが肝要。