3.抽象的思考:世界観
3-2.業務の考え方
奉仕思考
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3-2-5.自分を愛さない
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結局のところ、社内評価を目的においている人は、本質的に自己中心的で、クライアントは自分の評価を高めるための道具でしかないわけです。
それはクライアントを馬鹿にした行為であり、クライアントもそれに応じた評価を下すはずです。
そうするとかえって、あなたの評価は落ちます。
特にプレーヤー段階ではまだなんとかなったとしても、責任者クラスになった場合には、クライアントからあなたのチームが見放されるという憂き目に合うリスクを負ってしまいます。
なぜなら、プレーヤーの時にはクライアントの評価を大して得られなかったとしても、責任者クラスがそれをカバーしていたため問題にならなかっただけだからです。
つまり、自分を最優先に置き会社の評価を目的化する行為は、客のみならず、評価を上げたい会社に対してすらも冒とくしており、マイナス以外の何物でもありません。
こうならないためには、西郷隆盛も実践した「自分を愛さない」という方法が有効です。
自分を守りたい、良く思われたい、出世したい、お金が欲しい、といった自己愛による欲求をすべて封印し、自分を愛さないことを常に意識する必要があります。
自分のことなど露ほども意に介さず、その代わり、いい仕事をすること、いい案件にすること、そのためにはどうすればいいかのみを考えること、それを徹底することが肝要です。
この意識が持てれば、卑怯な自分を抑えることができ、見苦しさを捨て去ることができ、生き方の美しさすら出てくると西郷はいいます。
何かを判断する際、常に自分のための考えになっていないか振り返り、自分を愛さないように判断し行動することで西郷隆盛の境地に近づけます。
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基盤とした名著:西郷隆盛『南洲翁遺訓』
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自分を愛さない。
これは西郷隆盛が常に意識して行ってきた考え方です。
自分の名誉や冨などの私利私欲を捨て去り(自分を愛さない)、ただ世のため人のためになることはなんなのかを考え実行する(敬天愛人)ということです。
これは、現代の業務においては、自分の手柄や評価などに意識を置かず、ただ案件がよりよくなるにはどうすればよいかのみを考えるということです。
何かミスがあった場合に隠さずに報告することもその一つです。