4.抽象的思考:視座・視野
4-1.視座
求心力
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4-1-5.求心力の内容
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求心力の根幹は人としての人格や深い思想です。
その中心となる親切心や正義という美徳の具体的な内容は、日本の武士道で整理されています。
武士道を学び身に付けることが、求心力を身に付けることになります。 -
基盤とした名著:新渡戸稲造『武士道』
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新渡戸稲造が、宗教のない日本における道徳教育は何によって行われるか、という問いに答えるために著述した欧米人へ日本の宗教としての武士道を紹介する書。
武士道を体系化した名著であり、世界の偉人たちが愛読した。
その内容は武士道を構成する7つの項目に分けて説明している。
①義:正義の道理×義理…詭弁と偽善
②勇:「義を見てせざるは勇無きなり」 勇気とは正しいことをすること。義の発動。
×向こう見ず…死に値しないことのために死ぬこと。
○死ぬべき時に死に、生きるべき時に生きる。
③仁:「武士の情け」優しさ、憐憫、慈愛、励まし等他者の感情を尊重すること。
「仁に過ぐれば弱くなる。義に過ぐれば固くなる。礼に過ぐればへつらいとなる。智に過ぐればうそをつく。信に過ぐれば損をする。」 伊達正宗
慈悲…正義に対する適切な配慮
④礼:礼儀正しさ。物事の道理を当然のこととして尊重すること親切で、人をむやみに羨まず、自慢せず、思いあがらない。
また作法。無駄のない奥ゆかしさ 心の静けさ、感情の穏やかさ、落ち着いた立居振舞。教養のある者は身につけていることを期待される。
日々のたえざる鍛練が 優美さ、威厳、力強さを生みだす。
⑤誠:言葉の重み。
×嘘をつくこと・ごまかし
×虚礼…単に礼儀を欠かないために真実を犠牲にすること。
嘘は弱さから生まれる。
⑥名誉:恥を知るということ。
取るに足らない侮辱に腹を立てることは、すぐれた人物にはふさわしくないが大義のための怒りは正当な怒りである。
名誉はそれぞれが自己の役割をまっとうに努めることにより生じる。
⑦忠義:主君に真に使えること。
へつらうのではなく主君が間違っているときは命を賭して止めること。