5.抽象的思考:地頭
5-2.準備
仕事は準備が9割
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5-2-1.仕事は準備が9割
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仕事は準備が9割。
準備とは、タスク設計であり、シミュレーションであり、仮説構築である。
問いを定義し、背景と現状を踏まえ、要素に因数分解し、そのタスクの位置づけや範囲や方向性を定義し、各要素を固めるためのステップとスケジュールと他社巻き込みを検討するというタスク設計を行い、シミュレーションを繰り返し、仮説を構築し、仮説をベースに想定されるあらゆる事象に準備をしておく、という上記の準備が9割という考え方。
そして、最後の最後の1割で実行する。
実行とは、例えば、メール・電話・打ち合わせ・資料作成などである。
手を動かして作業をしていると、仕事をしている気になるが、作業は付加価値はない。
思考し、準備を行うことこそが仕事だと捉えるべき。
あらゆる準備をしておき、仮説を構築しておけば、自分の理想通りに進めるために必要な打ち手をあらかじめ打っておくことができ、仕事のパフォーマンス向上にもつながる。
打ち合わせ議事録などは、しっかりと準備ができていれば、どんな論理展開になり、どんな議論が発生し、どういう結論になるかが想定でき、打ち合わせ前に議事録を書き上げることすら可能となる。 -
基盤とした名著:ウイリアム・ジェームズ『心理学の原理』
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生物一般の活動には習慣の存在が認められると指摘する。
ジェームズは生理学的観点から習慣を神経系における一定の経路が連続的に活性化することだと定義し、これには習慣性を伴っていると論じた。
しかしながら、人間には他の生物と異なる重要な差異があり、それは多様な欲望を持つということである。
したがって人間は動物にはない意識によって習慣を形成することを余儀なくされる。
欲望を達成するために意識的に行動することによって脳は発達していく。
つまり行動を習慣化することの意義は人格形成にまで及ぶものと考えることができる。