6.具体的思考
6-3.表現
表現
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6-3-1.表現とは
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タスク設計とシミュレーションを経て、精度の高い仮説となった対応方針を、具現化するために行う実行部分。概念を形に表す部分。
基本的にはわかりやすく伝えることを目的とする。
タスクの種類によって、表現方法は異なる。
メール、電話、資料、打ち合わせ、交渉、プレゼン、稟議などがそれにあたる。
いずれも、だれかに何かを伝えて納得してもらうためのもの。
そのためには分かりやすさと情緒・感性を表現面で担保する。
ただし、後者は特に重要でない場合もある。
結局、タスク設計及びシミュレーションにより「思考」し内容がなければ表現面での努力は無に帰する。 -
基盤とした名著:九鬼周造『いきの構造』
名著の教えの図示※マウスオーバーで拡大
「粋」とは何か?
横縞より縦縞が、赤・黄色より茶・鼠色が「いき」なのはなぜか?
「いき」という形も定義もないようなものに対して、構造を明らかにしようとした名著。
著者はヨーロッパの哲学を下敷きに、歌舞伎、清元、浮世絵、文様等々の芸術各ジャンルを横断し、この美意識に潜む「異性への媚態」「江戸文化の意気地」「諦めと恬淡」を解読していく。
まず「いき」について、文化や風俗を題材にその形を露わにしていき、定義を決めている。
また「風流」について、形づけている。
そして「情緒」についても、人の感情からくるものに対して、短歌を通して構造を明確にしようとしている。
美学論であり本質的な美や感性についての著書。