7.実務
7-1.メール
理論
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7-1-3.メールのタスク設計
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下記の各ステップの通り実践。
①タイトルと日時の確認:
タイトル(用件)は何か。いつ送られたのか。なぜこのタイミングなのか。
②送信元と宛先の確認:
なぜこの人からメールが来るのか。誰が宛先か。CCには誰がいるのか。それにより重要度や緊急度の属性はどのようなかんじか。自分の位置づけは。
③背景位置づけの理解:
何の案件の何の要素のどの論点に関するものか。全体の中の位置づけは何か。以前にどういうやりとりや議論があったのか。
④問いや課題の理解:
これらを踏まえて、このメールに求められているものはなにか、自分に求められているものは何か、課題や問は何なのか。
⑤目的の理解:
全体の大きな目的は何か、目の前の小さな目的は何か、このメールとの関係は何か、を理解する。
⑥仕事の種類の理解:
ここまでの前提条件を踏まえて、メールの返信そのもの、メールが内包する論点について、仕事の種類を設定する。
緊急案件かどうでないか、重要かそうでないか、瞬時に終わるかそうでないか、センシティブなものかどうか等。
それにより、メールのみでなく資料や電話での補足が必要なのかを考える。
⑦実施時期の決定:
上記に基づき、今すぐ対応するのか後でなのか、後ならいつなのかを設定する。
なお、後にする場合も、いつ回答するかの連絡は即座に行うこと。
⑧理想形の想定(アウトプットイメージ):
実施時間がきたら、目的を達成し、課題や問を解消するためにはどうすればよいか、このメールの理想形=アウトプットイメージを考える。
⑨ステップとスケジュール(行動計画):
理想形に至るステップを洗い出し、時間軸を加えスケジュールをイメージする。
⑩他者利用の確認:
ステップとスケジュールの中で、他社にお願いする事項がある場合は、いつ、誰に、何を、どのようにお願いするか留意する。
⑪5歩先の想定:
メールの返信の後にどのようになるか5歩先までを想定する。
⑫構造化:
上記を踏まえて、構造化して概念図に落とし込む。慣れないうちは実際に概念図を描く。
⑬確認:
概念図に落とし込んだのち、必要に応じて上司にタスク設計内容を確認する。慣れない場合、リスクがある場合に確認を行う。
重要な点は、用件にだけ対応する一問一答とならないこと。
その用件の全体の位置づけをつかみ、用件に対応しながら、全体が円滑に進むように対応方針を設計すること。 -
基盤とした名著:レヴィ=ストロース『野生の思考』
名著の教えの図示※マウスオーバーで拡大
野生の思考とは、眼前の事象を考える際に、その事象と別の事象との間にある関係に注目し、それと類似する関係性を持つ別の事象群を連想しつつ、それらを再構成することである。
そして、それらの事象に異なる意味を与え、新しい「構造」を生み出せる。