7.実務
7-3.打ち合わせ
構成要素
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7-3-3.構成要素
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<設定時期と場所>
設定時期については、目的を明確にし、その目的達成に適切な時期を判断する必要がある。
その上で、開催可能条件(何がどうなったら/誰がどうなったら)を明確にし、それを開催時期までにクリアするようにマネジメントを行う必要がある。
したがって、よく、打ち合わせは早めに設定せよと言われると思うが、それは相手がいて都合の調整があるからというのは表面的な理由で、その奥には最適な打ち合わせとするための条件をクリアするための準備期間が必要だから、という意味がある。
場所については、原則商流上の上位にいる会社のオフィスで行うが、双方の都合を勘案して、必要に応じて商流上の下位の会社のオフィスで行うこともある。
自社オフィスの場合は、出席者のレベル・人数・内容に応じて、会議室の種類や広さを判断する必要がある。
<出席者>
打ち合わせの種類、目的、により軽重・必要な能力や経験を判断し、誰が出席すれば目的を達成できるかを判断する必要がある。
自分でよいのか、部下でよいのか、上司が必要か、あるいはさらにその上の上司の上司や役員が必要か。
別部署の専門家や別案件の担当者が必要か。
また、ビジネス慣習として、出席者のレベルは原則合わせなければ失礼にあたる。同レベルの企業で、当方が部長を出すなら相手も部長を、圧倒的に規模の差がある場合は、当方は担当で相手は社長、というケースもある。
判断がつかない場合は上司に仰ぐこと。
<目的・成果・資料>
打ち合わせを開催する以上、明確な目的と明確な成果を予め定義しておく必要がある。
何のための打ち合わせなのか。何をどうすれば打ち合わせの成果と言えるのか。
打ち合わせのタスク設計を行い、ここを明確にしておき、必要に応じて、権限者に事前に承認をもらっておくこと。
そして、円滑に目的を達成するのに必要な資料を準備すること。
資料のない口頭のみの打ち合わせは宙に浮き、お互いの認識の祖語や理解の祖語を容易に発生させるため、原則打ち合わせ資料を必ず準備しておき、同じ資料の同じ部分を見ながら打ち合わせること。 -
基盤とした名著:オーギュスト・コント『実証精神論』
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三段階の法則を提唱したことで知られている。三段階の法則とはあらゆる概念や知識が三つの段階を経ることを論じたものである。
コントによれば人間の精神はこれまで神学的段階、形而上学的段階を経て実証的段階となり、これら段階はそれぞれ特徴的な思考様式を持っている。
まず神学的段階ではあらゆる知識は宗教的、神学的な観点から直接的な意欲によって説明される。
形而上学的段階では抽象化と人格化が行われ、客体として説明されている。
そして実証的段階では事物の観察に基づいて現象は一般的法則によって説明されるのである。
これを個人に落とし込めば、神学的段階は個人の価値観や思想の段階、形而上学的段階は個人にとっての意味や意義の段階、実証的段階は具体的な形式の段階となる。